設立趣旨書
特定非営利活動法人 Warabe
鶴見わらべ学童保育所は、1986年の創設以来、「子どもたちに豊かな放課後を」と願う多くの親たちの願いを反映しながら、任意団体として運営を続けて参りました。その運営(経営)の主体者は、当学童に子どもを通わせている保護者と指導員で組織する鶴見わらべ学童保育所保護者会であり、その保護者会で指導員との雇用契約を締結してきましたが、財政運営は非常に不安定で、直接的に子どもたちと接する保育を担う指導員の雇用を安定的に維持する事が難しい状況です。また、様々な努力に反して、運営に関わる保護者の世代交代のサイクルが早いという学童保育の特性も相まって、運営に係る事務を担う保護者の負担の大きさ等を考える時、「共同運営」という形態の維持が、大変困難な時代に差し掛かっている事を感じます。
学童保育とは、「子どもの心身の豊かな発達と親の働く権利」を保障し、さらに「そこで働く指導員の労働者としての権利を守る」ことができてこそ、子ども達の豊かな放課後を保障する事ができるものだと考えます。
また、「子どもは社会の宝」と言われているように、子育て(子どもの発達保障)は、「孤立した家(家族)の中でのみ」担っていくべきものではなく、「多くの、そして豊かな人間関係の中でこそ」実現できるものと考えます。
こうした立場から、鶴見わらべ学童保育所では、長年に渡って学童保育施策の拡充を、大阪市に強く要望して参りましたが、私達が望んでいる姿とは程遠いのが現状と言わざるをえません。
「共同運営」が抱えている様々な問題を解決していくためには、自ら新しい方向性の下で展望を見出し、その実現へ向けて運動をスタートしなければなりません。
これまでの話し合いの中で確認された「現在までの歴史を尊重しながら新たな一歩を踏み出し、より豊かな放課後を子ども達に保障できる学童保育所として守りつつ発展させる」ことが今、私達、鶴見わらべ学童保育所関係者に求められている事に他なりません。
今回、法人として申請するに至ったのは、任意団体として実践してきた活動や事業をさらに地域に定着させ、継続的に推進していくことと、より広い範囲で活動していくために他地域の行政や関連団体と連携を深めていく必要があること等の観点から、社会的にも認められた組織にしていくことが最良の策であると考えたからです。また、当団体の活動が営利目的ではなく、多くの市民の方々に参画して頂くことが不可欠であるという点から、特定非営利活動法人格を取得するのが最適と考えました。法人化することによって、組織を発展、確立することができ、将来的には学童保育指導員養成事業を通じて、子ども達の放課後の生活を見守る専門家を育成して地域貢献ができ、サッカースクール事業を通して、地域青少年の健全育成とサッカーやフットサルを介した町興し事業を展開できると考えます。さらに、バザー事業等を通じて、子どもたちに様々な社会経験を積ませ、コミュニケーション力を育みながら、地域社会に広く貢献できると考えます。
「学童保育」は、子ども達の豊かな発達のために、その子どもたちを真ん中に据えながら、「親達と指導員」が協力、協働して創り出し、守り、発展させてきました。
鶴見わらべ学童保育所では、働く親同士が、支え合いや励まし合いの中で、子育ての知恵や心豊かに子どもと向き合う力を得て、「子育ち」「親育ち」「共育ち」を保障してきました。
法人化する方向性は、「親として、我が子の成長と発達を願う心」と同様に、「地域の中での子ども達の豊かな発達を願い」「協働して地域の子育てに主体的に取り組んでいく」というこれまでの鶴見わらべ学童保育所が担ってきた運動を、より主体的に積極的に発展させて行くものです。
これまでの鶴見わらべ学童保育所が、さらに大きな力を集めて発揮し、そしてその運動を広め発展させるために、ここに「特定非営利活動法人(NPO法人)Warabe」の設立をするものです。
役員名簿
特定非営利活動法人Warabe役員名簿
理事長 | 猿渡 太 |
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副理事長 | 熊澤 美穂乃 |
理事 | 下中 敏行 |
理事 | 深尾 章弘 |
理事 | 山中 宏和 |
監事 | 日笠 之子 |
監事 | 日比 麻紗子 |