☆第20話「小さな成長を重ねる」☆
今年もリーダーズキャンプが近づいてきました。
思えば、第1話のテーマがリーダーズキャンプでしたので、この「指導員つれづれ」を連載しはじめて、ちょうど1年経ったことになります。
これまで、応援して下さった皆さんに感謝します。
そして、これからもどうぞ宜しくお願いします。
さてさて、運動会の余韻が去ると同時に、3年生以上の子ども達が参加する「リーダーズキャンプ07」の準備が進められています。
今回は33名が参加する予定ですが、昨年と違うのは、子ども達が最も頼りにしている5・6年生の人数が、極端に少ない事です。
思わずまだ2回目の参加である4年生に、期待を寄せてしまう指導員ですが、上の子達から、様々な事(良い事も、悪い事も、悪い事も、悪い事も・・・笑)を吸収しながら、ついて行った3年生の1年間を経て、4年生はさらに大きく成長しようとしているようです。
3年生の頃の状況は、「う〜ん・・・」と指導員を悩ませるような場面が多く、心配と不安が常に付きまとう学年でした・・・。
少し挙げてみると、「周囲の様子・状況を見ることができない」「自分本意の行動がとても目立つ」「個性が強く、協調性がかなり低い」「指示待ちで、自分から行動するのが苦手」等など、そのような傾向を持つ子が多いのが特徴でした。
加えて、「第2子・第3子・ひとりっ子が多く、無鉄砲・無計画な行動が目立つ」とくれば、もう目を離すわけには行きません。(笑)
指導員の打合せのテーマは、「彼らから、本当の自主性・主体性を引き出していくためには・・・」ばっかりだったような気がします。
そんな彼らが4年生になり、どのような変化が見られたか・・・。
ある日のおやつの時間、指導員がおやつを配っていて、牛乳を出し忘れている事に気づきました。
そこで「牛乳まだやなぁ・・・やまっち牛乳飲めるように段取りしてくれる?」と声をかけたら、4年生の男の子が、ぱっと立ちあがって、冷蔵庫に向かいました。
「おっ?(アンタ冷蔵庫に何か用でもあんの?)」
それを見ていた他の4年生も続きます。
「おおおっっ!!(もしかしたら、君達は率先して牛乳の準備に向かっているのか!?)」
ぱっぱっぱっと、牛乳パックの口を開け、元の場所に座りました。(この間なんと約15秒っっ!!)
なんでもない事ですが、この子にとっては、すごいのですっ!ありえないのですっ!(言い過ぎ?・・・ごめん!)
3年生の時の彼なら、迷わず、自分のコップを出し、酌をさせるかのごとくコップを突き出したはずなのですから・・・。
「誰かのために動くのは損」と言わんばかりに、「文句は言うけど動かない」そんな子だったのですから・・・。
全身に鳥肌が立つほど驚き、そして、しっかりと成長を感じる事ができた瞬間でした。
「変わったよなぁ〜。3年生のときからは考えられへんよなぁ〜」と、感動しまくっている指導員を横目に、「もうええって・・・」と照れている姿・・・うん!イケてるっ!!(笑)
こんな些細な事で、「これならリーダーズキャンプも大丈夫やな!」と、喜んでいるのは確かにおめでたいし、自分でも呆れてしまいますが、こういう小さな変化こそ大切なんだと思わずにはおれませんでした。
「たくさんの良い失敗(次につながる失敗)をしよう!」というキャンプです。
失敗は成功の元なのですが、やっぱり本音は、成功させたいし、成功したいものです。
小さい変化を積み重ねながら、次のステップに進めるように、しっかりと準備を進めたいものです。 by さるせん
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