指導員つれづれ

☆第23話「ほめると認める」☆


この間子ども達は、「けんだまHERO」と銘打った演目を、近くの病院のお祭りで披露するために、公園遊びの時間を少しだけ削って練習してきました。

夏休み頃に「マイけんだま」を手にした1年生は、大切に保管していた子も、毎日こつこつと練習してきた子も、一斉に張り切って練習をはじめました。

「けんだま」は遊びですから、強制や強要などは、まったく適当でない働きかけだと考えています。

でも本音では、イベントの成功の鍵を握っていることは確かですし、みんなが積極的に、モチベーション高く取り組んでほしいと思ってしまいます。

そこで指導員は、子ども達のやる気が引き出せるように、様々な工夫をしました。

得意な子が多い「もしかめ」中心の構成を考えたり、子ども達が好きな曲やかっこいい雰囲気の曲をBGMに選んだりするのはもちろんですが、どんな状況であっても、「上達を実感させる」ことを真ん中に据えて、働きかけを行ってきました。

そんな中、すごく一生懸命に練習に取り組む子や、ついには「家で練習したいから持って帰っていい?」と言い出す子が出てきました。

みんなの前で、しっかり評価された子、そして何よりも、家でけんだまの話をした時、親御さんが、「へぇ〜!すごいやん!」「がんばってるなぁ!」と、頑張りに心を寄せてくださったことが、すごくすごく大きかったようでした。

みんなの前で評価されると、とても照れくさいけど、大好きな上の子たちから、「やるやん!」と認められます。

上の子たちも、スランプや壁を何度も乗り越え、たくさんの「初めて」を体験してきているので、心から「やるやん!」と認めてあげれるようです。

お父さんお母さんからの一言は、さらに絶大です。

子ども達が一番「ほめてほしい」「認めてほしい」と思っている相手が、お父さんやお母さんなんだと思います。

しっかり話を聞いてあげて、しっかり評価してあげたり、認めてあげることで、ぐんっ!と力が湧いてくるなんて、素晴らしいなぁ・・・。

それには、時間もかかるし、ちょっと手を止めないといけないし、様々な「都合」や「事情」を、一旦脇にのけないといけないので、簡単なようで難しいことですが・・・。

大人って、子どもに対しては、話すのを得意としながら、聞く方がどうも苦手のようですし。(笑)

「継続して、根気良く取り組む事が苦手」と言われる子ども達が増えてきていますが、そうなのかなと思います。

舞台発表直前の土曜日、「初めて」決まった技に、自分でも驚き、嬉しさを爆発させて、思わず指導員に抱きついてきた子がいました。

30分余り集中して、額に汗をにじませながら奮闘した結果でした。

特訓し、技の成功率が上がった子は、「自信がついた!」と、堂々と舞台に上がっていました。

舞台の後、あるお母さんは、お子さんの前で、「すごく上手になってて感動しました!」と話してくださいました。

その子は照れてしまって、足元の地面に絵を描いていましたが、嬉しくないわけはないのです!(笑)

さわやかな秋のひと時、涼しくなってきた気候とは逆に、少しずつ、「けんだま熱」は、ますます高まっていきそうです。 by さるせん

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