指導員つれづれ

☆第24話「くりかえし」☆


「くりかえし、くりかえし」・・・これは、最近よく、心の中で「繰り返される」言葉です。(笑)

私たち指導員は、毎日子ども達に対して、何度も、何度も「くりかえし、くりかえし」何かを伝えようと、試みています。

ある時は、「伝わったかな?」と実感して嬉しくなり、またある時は、「まだまだやなぁ・・・」と、少し落ち込みながら、また「くりかえし、くりかえし」伝えていくのです。

時々、子ども達が聞いてくることがあります。

「何回も同じことして飽かへんのん?」

確かに・・・19年も「円運動」を続けているとしたら、「飽く」やろなぁ・・・(笑)

上から見れば、「円運動」かもしれませんが、横から見てみると、「らせん運動」やった!・・・少なくともそうありたいと願っていますが。

無駄かもしれないし、徒労に終わるかもしれないけど、「くりかえし、くりかえし」メッセージを発していくことは、気合と根性、努力と忍耐力だけで、なんとかなるものではありません。

また、同じことを繰り返すと、子ども達から「クドいっっ!」と言われても仕方ありません。

手も変え、品も変えながら、「くりかえし、くりかえし」大切だと思うことを確かめていくことで、1回聞いただけでは「?」だけだったのが、2回目には、「お!?」になって、3回目には「ふ〜ん!」になって、4回目には「なるほど♪」になって、5回目は自分で「○○やんなぁ!」になってくれるのではないか・・・。(こんなに単純なら苦労はしませんけど・・・)

水がしみ込むように、じわ〜っと、心に入っていくのではないか。

「繰る」は「順に送る」こと。

「返す」は「元へもどす」こと。

順に送ったり、元に戻したりしながら、諦めず、何度も「くりかえし、くりかえし」わらべの日々は、続いていきます。

繰り返すことが、「マンネリ」への入り口なのではないかと悩んだこともありましたが、対象となる子ども達は、刻一刻と変化し、成長しています。

性格的に、奇をてらって、目新しいことを取り入れるのも楽しいのですが、オーソドックスで地道な活動にこそ、すべての原点があるような気がしてなりません。

毎日、少しずつコツコツと積み上げていくことで、話を聞くことができなかった1年生が、帰りの会で真剣な眼差しを送ってくるようになり、今一つ自信のなかった2年生が堂々としてきて、生意気盛りの3年生が少し落ち着き、4年生が対等と平等の関係を求めるようになり、5年生がグン!と大人びた表情を見せるようになり、6年生が下の子たちをにこやかに見守り、愛情を注いでくれるようになりました。

子ども達に、いよいよ「成長の秋」がやってきています。 by さるせん

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