指導員つれづれ

☆第51話「挑戦者たち」☆


現在わらべ学童では、来週末に迫った「リーダーズキャンプ09」の準備が進められています。

参加対象は、6年生〜4年生、そしてこのイベントから高学年活動にデビューする3年生の合計55名です。

毎年様々な特徴が見られるこのイベントですが、今年の特徴は、何と言っても参加対象人数の多さ、しかも3年生が18名と最多であることでしょう。

指導員は、「みんな」と言う人数の陰に隠れることなく、1人1人が主人公になれるように・・・との思いから、策をめぐらし、「質の高い本物体験」をさせようとしています。

3年生は全員が未体験で、内容を把握していない状況にもかかわらず、根拠のない自信をのぞかせて、やけに積極的な子もいれば、様々な不安から消極的になってしまう子もいます。

経験者である4年生以上とは違って、丁寧にきめ細やか対応をしながら、押したり引いたりの働きかけが続いています。

好奇心旺盛で、「おもしろそう!」と目を輝かせるタイプ、「みんなが(上の子も)一緒やから!」と、周囲の子と手をつないで乗り越えようとしているタイプ、その先にある何かをつかみたくて、やる気になっているタイプ、モチベーションはそれぞれ違いますが、「挑戦者」の立場についた子の瞳は、らんらんと輝いて見えます。

そんな様子を見ながら、「この一歩は、コマなしの自転車に乗りたくなった瞬間に、例える事が出来るのではないか」と思いました。

それまで、親御さんの自転車の前カゴか後ろカゴに相乗りしていた子が、自分の自転車を得て、コマ(補助輪)付きで乗るようになり、周囲の子の影響や親御さんの励ましがあって、コマをはずし・・・そんなプロセスを経て、ついには一人で乗るようになるのと、なるほど見れば見るほどソックリです。

子ども達は、ほんの30時間ほど親御さんから離れて、野外料理を作ったり工作をしたり、上の子と一緒に活動することで、自立への第一歩を踏み出すのです。

昨年、上の子の手を焼かせた現4年生だって、班に分かれると、力の発揮が期待される「貴重な経験者」ですし、3年生に頼られる「お兄ちゃんやお姉ちゃん」です。

そんな上の子達が、コマなしに乗り始めたばかりの、たどたどしい、そして危なっかしい3年生を、励ましたり、一緒に頑張ったりしながら、自分たちの成長のプロセスをたどったり、現時点の成長を確認したりすることは、集団の中でしかできないことです。

子ども達に期待しながら、是非、親御さんにも特大の応援をお願いしたいところです。(笑)

だって上の子だって、コマなしの自転車に乗り始めたばかりの頃、きっとお父さんお母さんに、支えられたり、励まされたりしたからこそ、ここまで成長してきたのですから。 by.Sarusen

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